「補助金を使って設備投資やIT導入を進めたい」
「制度が複雑でよくわからない」
「書類作成の手間が大きい」
中小企業の経営者から、こうした声をよく耳にします。

実際、補助金制度は国・自治体が多数用意しており、適切に活用すれば事業の成長を後押しする大きな武器になります。しかしその反面、要件の解釈・事業計画書の作り込み・スケジュール管理など、専門的な作業が多く、自己流で対応すると不採択に終わるケースも少なくありません

この記事では、中小企業向けの代表的な補助金制度の概要、申請時の注意点、そして専門家(行政書士)に依頼するメリットについて、わかりやすく解説します。

補助金とは?中小企業が活用すべき“成長の後押し策”

補助金とは、国や自治体が中小企業の取り組みを支援するために提供する「返済不要の資金」です。

特に以下のような場合に活用されます:

  • ITシステム導入(業務効率化・DX推進)
  • 設備投資(製造装置・工具・機械等)
  • 新商品開発や販路開拓
  • 生産性向上の取り組み
  • 働き方改革や人材育成 など

返済不要でありながら、要件を満たせば高額の補助を受けられる制度もあり、経営改善の大きなチャンスになります。

中小企業向けの代表的な補助金制度(概要)

補助金制度は数えきれないほど存在しますが、特に利用が多いのは下記の3つです。

■ IT導入補助金

IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等が、生産性向上インボイス制度サイバーセキュリティ対策などに対応するため、ITツール(ソフトウェア、クラウド利用費、関連経費)の導入費用の一部を支援する制度です。

特に、補助金申請者とIT導入支援事業者(ITベンダーなど)が共同で申請するスキームを採用しており、通常枠に加え、インボイス対応を優先支援する枠、サイバーセキュリティ対策枠、複数社連携を促す枠など、目的別の多様な申請枠が設けられています。

対象 :中小企業全般
目的 :業務の効率化・DX(デジタルトランスフォーメーション)推進
特徴 :クラウド会計、予約管理、ECサイト構築など幅広いITツールが対象
補助額:申請する枠(類型)や、導入するITツールの種類、事業者の規模によって大きく異なる
補助率:補助対象や補助額などによって1/2 ~ 4/5

■ 小規模事業者持続化補助金

小規模事業持続化補助金は、小規模事業者が物価高騰賃上げインボイス制度などの制度変更に対応し、生産性向上持続的発展を図ることを目的としています。

本制度は、自ら策定した経営計画に基づき実施する販路開拓業務効率化(生産性向上)の取組に要する経費の一部を補助します。

通常枠の補助上限額は50万円、補助率2/3ですインボイス特例賃金引上げ特例などにより、上限額が上乗せされる場合があります。また、賃金引上げ特例を選択する赤字事業者は、補助率が引き上げられるケースもあります。
申請には、地域の商工会・商工会議所の支援(事業支援計画書の発行を含む)を受けながら取り組むことが必須です

対象 :小規模事業者
目的 :販路開拓・広報・ECサイト・設備導入など
特徴 :比較的小額で採択数も多く、使いやすい
補助額: 最大50万円~250万円(通常枠の場合)
補助率:原則2/3

■ ものづくり補助金

「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」(通称「もの補助」)は、中小企業者等の生産性向上を促進し、経済活性化を実現することを目的としています。本制度は、革新的な新製品・新サービス開発海外需要開拓に必要な設備投資等の経費の一部を補助します。

補助事業の申請は電子申請(GビズIDプライムアカウントが必要)で行われ、単価50万円(税抜)以上の機械装置等の設備投資が必須です。

採択後の基本要件として、3~5年の事業計画期間で、事業者全体の付加価値額の年平均成長率3.0%以上増加、従業員と役員それぞれの賃金の増加(給与支給総額年平均成長率2.0%以上など)、および事業所内最低賃金水準(事業実施都道府県の最低賃金より30円以上高い水準)の達成が求められます。
これらの賃金に関する要件を未達成の場合、補助金の返還義務が発生します

対象 :製造業・小売業・サービス業など幅広く対象
目的 :設備投資・生産性向上・新商品開発
特徴 :比較的高額の補助を得られる分、計画書の要求水準が高い
補助額:750万円~最大3,000万円
補助率:中小企業:1/2、小規模事業者及び再生事業者:2/3

補助金の申請で失敗しがちなポイント

補助金は魅力的な制度ですが、手続きが複雑で、自己流で申請すると次のような失敗が起こりやすいです。

① 制度趣旨と合っていない

補助金の名称だけで「うちの投資にも使える」と思ってしまうかもしれませんが、それだけでは不十分です。
補助金は国民の税金を原資にしており、国や地方自治体が政策を実現するために補助を行う制度です。
それぞれの補助金には目的があり、それを満たさないと採択されることはありません

② 事業計画書の内容が弱い

補助金申請が採択されるかを左右する最重要ポイントです。
適切な現状分析(SWOTなど)が行われていない、数値計画が示されていないなど、具体的でなく、説得力のない事業計画では採択される可能性が低くなります

③ スケジュールを見誤る

公募期間が短い
途中の手続き(GビズID発行など)に時間がかかる
本業が忙しくて必要な書類が揃えられない
といった理由で、準備が間に合わず、申請を断念する企業が多いです。

④ 申請内容と実際の支出がズレる

採択後、補助金の対象となる取引の証拠書類(見積書・契約書・請求書・写真など)が揃っていないと補助金が交付されない可能性があります。
また、事前の計画が不十分で、要件に沿わない支出を行ってしまうと補助金の対象外となってしまいます。

補助金を活用するときに押さえるべき基本ポイント

補助金申請を成功させるには、以下の点を押さえておくことが重要です。

① 「事業の目的」と補助金の趣旨を合わせる

補助金は“何でもOK”ではありません。
例えば、小規模事業者持続化補助金の場合、パソコンや自動車などの汎用性の高い機器の購入は補助対象外となるなど、どんな費用でも補助対象になる訳ではありません。
国や地方自治体が定めた補助金の目的(生産性向上、DX、人手不足対応など)に合致することが大前提となります。

② 事業計画は「数字で語る」

補助金の申請では、補助金を活用した事業計画の作成が必要になります。
また、補助金には予算があり、要件を満たせば必ず貰えるというものではありません。申請者が多い場合は、より説得力や実現可能性が高い申請が採択されることになります。

事業計画において、生産性向上、売上増加、高付加価値化などの効果を
 導入前の課題 ⇒ 導入後の改善 ⇒ 期待される数値効果
のような形で説明できると説得力が強くなります。

③ 必要書類を整え、証拠性のある記録を残す

採択後の「実績報告」で不備があると補助金が受け取れません
補助金の適正な使用を証明するための証拠書類(エビデンス)が必要になります。
最低限、以下の書類は整理しておきましょう。

  • 見積書
  • 契約書
  • 請求書
  • 支払証憑(通帳・クレジット明細)
  • 導入後の写真や画面キャプチャ

④ 余裕を持って準備をスタートする

例として、補助金申請を電子申請で行う場合に必要となる「GビズID(政府共通アカウント)」の発行は数週間かかることもあります。
公募開始後に動き始めては間に合わないケースも多いですので、必要な準備は早めに始めておくことが望まれます。

行政書士に依頼するメリット

補助金申請は、単なる書類作成ではありません
事業の方向性を整理し、成果につながる計画に落とし込む作業です。

行政書士に依頼することで、次のようなメリットがあります。

■ 申請要件を踏まえた「採択されやすい計画」を作れる

補助金の採択を決める重要なポイントの1つが補助金の趣旨と事業計画が一致していることです。
補助金の目的や補助対象事業など、補助金事業の趣旨を十分に理解することで、趣旨に合った事業計画の作成をサポートし、採択率を高めます。

■ 事業内容の整理・数値計画づくりをサポート

当事務所では、行政書士だけでなく、ITコーディネータとしての知見を活かし
・課題分析
・導入効果の数値化
・DX戦略と補助金の整合
など、専門的な部分までアドバイスできます。
また、IT導入補助金などで申請要件に採用されている「SECURITY ACTION」自己宣言のサポートも行います。

■ スケジュール管理・必要書類の整理までサポート

本業で忙しい事業者の方に代わって、補助金申請に関するスケジュール管理必要な書類の準備を行うことで、締切に遅れたり、書類不足による「不採択」や証拠書類の不足による「補助金返還」のリスクを減らせます

■ 採択後の実績報告まで一貫支援

補助金は採択されれば終わりではありません。補助事業完了後の実績報告書やその後の定期的な状況報告などが必要になります。万が一、実績報告書を期限までに提出できない場合、補助金の交付決定が取り消され、補助金が受け取れなくなるリスクがあります。
行政書士は、事業完了後の証憑整理・提出資料作成まで対応します

まとめ:補助金を“使える企業”が成長する時代です

補助金は、中小企業にとって事業成長や業務改善の強力な武器です。
しかし「制度が複雑」「書類作成が難しい」「時間がない」という理由でチャンスを逃している企業も少なくありません。

行政書士は、補助金の制度解釈から事業計画作成、採択後の手続きまで一貫してサポートできます。

「補助金を活用して設備投資・IT導入を進めたい」
「初めてなので、一から丁寧にサポートしてほしい」

そのような事業者様は、ぜひ一度ご相談ください。
貴社の事業成長に合った補助金の選定から、採択に向けた計画作成、採択後の手続きまで伴走いたします

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結城行政書士事務所